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AI-Papers

OpenAIがAgents APIを公開、Codexハーネスをマネージド提供

OpenAIがAgents APIを公開、Codexハーネスをマネージド提供
  • OpenAIがエージェント実行をクラウドで管理する「Agents API」をパブリックベータで公開し、1回のAPI呼び出しでエージェントを起動できるようにした
  • 基盤はオープンソースのCodexハーネスで、コンテキスト圧縮、ツール検索、サブエージェントの並列実行をAPI側が担う
  • 実行環境はOpenAIホスト型サンドボックス、自前ホスト、サンドボックスなしの3通りから選べ、追加料金はなくトークンとツールの従量課金のみ

Agents APIとは?

OpenAIは、エージェントの実行基盤をクラウド側で肩代わりする「Agents API」をパブリックベータとして公開しました。公式の説明では「Agents APIを使えば、1回のAPI呼び出しで本番運用に耐えるエージェントを作れる」としています。

これまで開発者がエージェントを本番投入するには、モデル呼び出しとツール実行のループ制御、会話履歴の管理、コード実行用のサンドボックス、長時間処理の状態保持といった要素を自前で組み立てる必要がありました。Agents APIはこの層を丸ごとマネージドサービスとして提供します。

OpenAIはこの層をハーネスと呼びます。ハーネスとは、モデル、ツール、コンテキストの三者を協調させて動かす実行エンジンのことで、同社は「有用なエージェントには、コンテキストを管理し、ツールを効率的に使い、サブエージェントを調整する強力なハーネスが必要だ」と説明しています。

セッション単位で状態を持つ

APIの中心にあるのがセッションという概念です。POST /v1/agents/sessions でセッションを作成すると、会話の状態とサンドボックスのライフサイクルがその中で維持されます。ヘッダーには OpenAI-Beta: agents=v1 を付ける形です。

リクエストではモデルと指示文(agent.modelagent.instructions)、実行環境の種類(environment.type)、タスク内容(input)を指定します。ドキュメントのクイックスタートでは、モデルとして gpt-6-astra を指定し、Pythonスクリプトを書いて実行し出力を報告させる例が示されています。

やり取りの単位はターンで、進行状況は agent.session.turn.completed などのイベントをストリーミングで受け取って追跡します。失敗はターン単位、あるいはセッション単位のイベントとして通知される設計です。

図1: Agents APIにおけるセッション実行の流れ
図1: Agents APIにおけるセッション実行の流れ

図1のように、セッションを起点にハーネスがサブエージェントとサンドボックスを束ね、コンテキスト圧縮を挟みながら処理を継続します。

長時間セッションを保つ仕組み

長く動くエージェントで問題になるのが、コンテキストウィンドウ(モデルが一度に扱えるトークンの上限)を超えた際の情報の欠落です。Agents APIはセッションが上限に近づくと過去のコンテキストを自動で圧縮し、作業の継続に必要な情報を残します。開発者が要約処理を実装する必要はありません。

ツールの扱いにも工夫があります。ツール検索が必要なツール定義だけを都度読み込むことで、トークン消費とコストを抑えつつプロンプトキャッシュを保ちます。さらにプログラマティックなツール呼び出しにより、複数の呼び出しを並列実行したり、関連する操作を連鎖させたり、結果をコード内で絞り込んで結合したりできます。MCPサーバーの接続や関数呼び出し、Web検索といった組み込みツールも利用できます。

複雑なタスクは独立した部分に分割し、サブエージェントへ並列に委譲します。各サブエージェントは自前のコンテキストを持つため、担当範囲に集中しやすくなるという説明です。

実行環境は3通りから選ぶ

コードの実行場所は用途に応じて選択できます。OpenAIホスト型では同社がサンドボックスを用意して管理し、ファイル、パッケージ、スキル、プラグインを設定できます。

環境

管理主体

主な用途

OpenAIホスト型サンドボックス

OpenAI

コード実行やファイル操作を含む一般的なエージェント

セルフホスト型サンドボックス

開発者

自社インフラや既存環境に合わせたい場合

サンドボックスなし

該当なし

コード実行を伴わないツール連携中心の構成

セルフホストの選択肢としては、Blaxel、Cloudflare、Daytona、DigitalOcean、E2B、Modal、Oracle、Runloop、Vercelといったパートナーの環境が挙げられています。APIキーはサンドボックス外に置くよう、ドキュメントで注意が促されています。

オープンソースが基盤

Agents APIを動かしているのは、オープンソースとして公開されているCodexハーネスです。モデル呼び出しとツール、コンテキストを調整する中核ロジックを開発者が確認できる一方、その保守と改善はOpenAIがモデル更新に合わせて行います。同社はモデルの提供ごとにハーネスの機能へバージョン管理されたアクセスを与えるとしています。

提供は本日から全開発者向けのパブリックベータで、追加料金はありません。課金は消費したトークンとツールに対する通常の料金体系に従います。エージェント基盤を自作してきたチームにとっては、どこまでをAPI側に委ね、どこを自前で制御し続けるかを選び直す機会になりそうです。

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