※ AIによる要約
AI技術の急速な進展に伴い、半導体市場に新たな展開が見られています。現在、AI用途の半導体市場は米エヌビディアのGPUが独占していますが、その状況に変化の兆しが現れました。
プリファードネットワークス(PFN)は、深層学習に特化した独自の半導体開発に乗り出しました。同社は、ソフトウェア開発の強みを活かし、ネットワーク制御機能をソフトで代替することで、より多くの演算機能を搭載しつつ、消費電力を抑える工夫を施しています。2024年中には、第2世代の自社設計半導体を組み込んだサーバーをクラウドサービスとして提供する計画です。さらに、北陸先端科学技術大学院大学などと共同で次世代半導体の開発も進めており、2026年以降の製品化を目指しています。
一方、エッジコーティックスは端末側でのAI処理に特化した半導体の開発に注力しています。同社も電力効率を重視し、ソフトウェアを中心とした設計アプローチを採用しています。2024年からは「SAKURA2」の量産を開始し、数十億規模のAIモデルに対応する予定です。
これらの企業は、エヌビディアとは異なる競争軸を打ち出すことで、拡大するAI市場での存在感を高めようとしています。電子情報技術産業協会(JEITA)の予測によると、生成AI市場の世界需要額は2030年には約30兆円に達し、2023年の約20倍になるとのことです。AI市場の拡大に伴い、計算能力と消費電力のバランスを追求する動きがより一層活発化すると予想されます。