- Claude Code v2.1.53でRemote Controlが追加。Maxプランで先行提供中、Proプランにも近日展開予定
- スマートフォンや別PCのブラウザから操作可能で、ファイルシステム・MCPサーバー・プロジェクト設定がすべてローカルで利用できる
- セッションはエンドツーエンド暗号化済みで、コードの処理がローカルマシン上にとどまりAnthropicのクラウドには渡らない
Remote Controlとは何か
米Anthropicは2026年2月24日、AIコーディングエージェント「Claude Code」の新機能「Remote Control」をリサーチプレビューとして公開しました。ローカルマシン上で起動したClaude Codeのセッションを、スマートフォン・タブレット・別のPCのブラウザなどから引き続き操作できる機能です。
Claude Codeはコードの検索・編集・テスト・GitHubへのコミットなどを自律的に実行できるAIコーディングエージェントです。AIエージェントフレームワーク比較でも取り上げているように、コーディングエージェントは開発者の生産性向上ツールとして普及が加速しています。Remote Controlはそうした環境で、外出中や移動中でも作業を継続するためのインターフェースとして設計されました。
Claude Codeのプロジェクトマネージャーを務めるノア・ツヴェーベン氏は「散歩に出かけた先でも、作業の流れを止めずに進行できます」とコメントしています。対応バージョンはClaude Code v2.1.53以降で、古いバージョンを使用している場合は claude update でアップデートできます。
接続の仕組みと使い方
リモートコントロールを開始するには、ターミナルで claude remote-control(短縮形: claude rc)を実行します。画面にセッションURLが表示され、スペースキーを押すとQRコードも表示されるため、スマートフォンのカメラで読み取ることでClaude公式モバイルアプリ(iOS・Android)に素早くアクセスできます。
既に別のタスクでClaude Codeを使用中の場合は、ターミナル内で /remote-control(短縮形: /rc)と入力すれば、現在の会話をそのままリモート操作に切り替えられます。接続先はモバイルアプリのほか、claude.ai/code のブラウザ版でも利用できます。接続中はターミナル・ブラウザ・スマートフォンのいずれからメッセージを送っても全デバイス間でリアルタイムに同期されます。
ノートPCがスリープ状態になったりネットワークが一時的に切断されたりした場合も、復帰時に自動で再接続する仕組みを備えています。全セッションで自動的に有効化したい場合は /config コマンドから「Enable Remote Control for all sessions」を true に設定できます。
ローカル処理を維持するセキュリティ設計
Remote Controlの核心は、コードの処理がローカルマシン上にとどまる点にあります。セッションはローカルで実行され続けるため、ファイルシステム・MCPサーバー・ツール・プロジェクト設定がすべてそのまま利用できます。コードの内容がAnthropicのクラウドに渡ることはないとしています。
通信はアウトバウンドのHTTPS接続のみを使用する設計で、ローカルマシン側でポートを開放する必要がありません。セッション開始時にAnthropicのAPIにセッション情報を登録し、ポーリングによってリモートデバイスからの指示を受け取ります。さらに、セッション内容はエンドツーエンドで暗号化されています。
この設計は既存のクラウド実行型「Claude Code on the web」とは対照的です。Claude Code on the webではAnthropicのクラウド環境でセッションが動作するため、ローカルファイルシステムへのアクセスができません。Remote Controlは「ローカル環境をそのまま活かしながら、場所を問わず作業を継続したい」という需要に応える機能として位置づけられています。
現時点の制限と提供状況
リサーチプレビューの段階では、いくつかの制限があります。1セッションにつき同時に接続できるリモートデバイスは1台のみです。ターミナルを閉じるとセッションが終了し、再度 claude rc を実行して新しいセッションを開始する必要があります。また、マシンが起動していてもネットワークへの接続が約10分間途絶えた場合にはセッションがタイムアウトします。
現在の対応プランはProとMaxのみで、TeamプランおよびEnterpriseプランは今後の対応を待つ必要があります。公開時点ではMaxプランユーザーが先行して利用可能となっており、Proプランへの提供は近日予定されています。なお、APIキーを使用したアクセスはサポートされていません。利用前にローカルで一度 claude コマンドを実行し、/login でclaude.aiにサインインしておく必要があります。

