外食の救世主!AI天ぷらロボ開発

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  • AIで天ぷら盛り付けロボ開発
  • 学習データ量を大幅削減し効率化
  • 食品以外への応用も期待される

※ AIによる要約

奈良先端科学技術大学院大学の研究チームが、革新的な天ぷら盛り付けロボットを開発しました。この技術は、外食産業における人手不足の解消に大きな期待を寄せています。

権裕煥特任助教と松原崇充教授らが手がけたこのロボットは、人工知能(AI)を駆使して天ぷらを立体的に盛り付けます。従来の方法と比べ、学習に必要なデータ量を大幅に削減することに成功。これまで30倍もの試行回数が必要だった学習プロセスを、わずか800回程度に抑えることができました。

開発チームは、完全畳み込みニューラルネットワーク(FCNN)を複数組み合わせることで、効率的な盛り付け動作の生成を実現。食品の把持と配置に特化したFCNNを統合し、段階的に複雑な動作を学習させていきます。具体的には、まず単一の天ぷらを皿に載せる基本動作から始め、徐々に難易度を上げていくというような流れです。例えば、固定されたイモ天の上にエビ天を載せるといった、より高度な盛り付けにも対応できるよう訓練を重ねました。

この技術の特筆すべき点は、天ぷらの把持候補点を効果的に絞り込むことで、学習に必要なデータ量を劇的に減らせたことです。従来の方法では、単純な形状の積み木でさえ2万5000回もの試行が必要でしたが、本技術ではそれを大きく上回る効率化を達成しました。現在の実験段階では、腐敗の心配がない食品サンプルを使用しています。

今後は、実際の食材への対応や、さらなるデータ削減が課題である一方、食品以外の分野への応用も視野に入れられています。例えば、成形炭のような工業製品の積み方や見せ方に活用するといった応用方法です。外食産業の人手不足解消に向け、このAIロボットの実用化が期待されます。

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