※ AIによる要約
NVIDIAは、新たな個人向けAIスーパーコンピュータ「Project DIGITS」をCESで発表し、大きな注目を集めています。この端末は、AI研究者やデータサイエンティスト、学生などをターゲットに設計されており、スパコン並みの計算能力を手にすることができる点が特長です。
この「Project DIGITS」は、NVIDIA GB10 Grace Blackwell Superchipを搭載しており、1秒間に1ペタフロップス(1000兆回)の計算を可能にします。比較として、日本で有名なスーパーコンピュータ「京」は10ペタフロップスの性能を誇ることから、今回の端末がその1/10に匹敵する高性能であることが分かります。そして何よりも驚くべきは、この性能が手のひらサイズのデバイスで実現されている点です。「デスクトップ版のスーパーコンピュータ」とでも表現できるこの製品は、AIコンピューティングの新たな可能性を提示しています。
この端末の仕様もまた注目に値するものです。Armベースの独自SoC「Grace」を採用し、128GBのメモリと4TBのSSDストレージを搭載。最大で2000億パラメータの大規模言語モデル(LLM)の実行を可能にする能力を持っています。さらに、OSにはLinuxベースのNVIDIA DGX OSを採用し、AI開発に最適化された環境を提供します。これにより、大規模なAIモデルのトレーニングや推論が手軽に行え、大幅な効率化が期待されています。
価格は3,000ドル(約47万円)からと、超ハイスペックPCとしては比較的手頃な設定です。この価格は、同じく高性能なGPUであるRTX 5090が40万円ほどであることを考えると、コストパフォーマンスにも優れているといえるでしょう。特にAIの研究や開発を行いたいと考えているユーザーにとって、今年最も注目すべき製品の一つと言えるかもしれません。
一方で、OSがLinuxベースである点については、初心者には敷居が高いとの意見も聞かれています。その一方で、NVIDIAによる「個人向けスパコン」の登場は、今後の個人レベルでのAI開発や研究環境の進化に大きな影響を与えるものとして期待されています。製品の発売は5月を予定しており、AI業界における新たな潮流となることが予想されます。